永劫たる振り子第二部感想&総括


 受験のため長らく放置していた永劫たる振り子の第二部終了。完結。いかにもChild-Dreamらしい、構成か。第一部の感想ではよく分からないことを書いた気もするが。期待していいかと問われれば微妙なところ。よい点はあるが確実に悪い点も残るというノーマルな感想。ただ、シナリオの持つ主題生は大きい。それでいて、結論があれなのはどうかとも思ってみるのだが。それも一考か。個人的には、宮下なりの結論も感じ取りたかったのだが。全体として20時間少々で終了。価格を考えても順当か、シナリオ重視の個人としては損はしていないと思う。

 確かに最初からμだとかカタストロフィアだとか、とんでもないくらい大きなスケールは予見されていた。第一部ですんなり終わってもまんざらじゃないと持っていたのだが。そうすんなりといかないのが面白いところでもあり、後半になってくるとどこまで引っ張ってしまうのか?どうやってこの幕を下ろすのか?という疑問も覚え始めた。終えて分かることは、やはり簡単じゃない。歴史は繰り返してしまうというのは、何度も繰り返し提言されてきたテーマだ。そして、そのたびに立ち向かわなければらならい。考えてみれば、どんでん返しがオンパレードのシナリオ。全く展開が読めなかった。

 まずプレイしての感想を。キャラクターは性格はつかみやすいのだが、主人公にしても自由がききづらいところがある。パーティーが頻繁に入れ替わったりするし、装備は付け替えられないという難癖もあった。ただそれはそれで、ストーリーの幅を広げる以上は効果的な判断だったとも思う。

 音楽が今回も素晴らしい。AIさんなどLost Memoryでも音楽に携わっている人達が今回も参加している。そちらのほうでプレイしたら分かると思うがサントラが出るまでのできばえ。特に起伏の激しい本作にとって、重要な役割を果たしていると言える。

 ダンジョンやその他ストーリーを進めるに当たっては殆ど詰まることがなく、円滑に進むはず。というか、ダンジョンは進んでいくだけだし、次に行く街や場所は事前に明示されていて、場所も他のキャラが教えてくれるので、迷うことは少ないはず。過去の人名や現在の地名、一万年前の出来事など覚えるべき知識は豊富にあるし、相関図など自分でメモしておくといいかも。パーティーの出入りも激しいので、キャラクターが誰が誰だか分からなくなるようなことがないようにしておくためにも。その点、レベル上げのメリットがなかったり、捜索の意味も少ないところからいかにもRPGという感じではない。完全にシナリオメイン。

 本作のメインはシナリオだ。そして、ダンジョンの移動よりも遙かに長い時間をかけているのがイベント。それでとにかく見せているという感じだろう。テキストも半端じゃないはず。終わり方には仕方なさも感じたが、説得力はかなりのものがある。

 ここからネタバレ。調和と進取で分かれているのは思惑が違う故のことであるが、中立の自分が中盤そのどちらかを選ばなければならなくなる、というのが一つ面白いところか。どちらかを選ばなければならない、ということで受け身的にゲームを進められない。主人公=自分になっていることから、自分で選ばなければならないというのはテーマの大きさと、二つに分けさせたこと、そしてタイトルにも通じてくる。タイトルの意味を理解できたのが分かれたあたりだったかな。

 μ=科学で、魔法と対比させた結果になったことはかなり納得した。科学が星の循環をゆがめ、自然を壊す。その力を手に入れるか否か、ターンエーガンダムにもどことなく通じてくるテーマである。ビシニティの住人達は病気を過度に治療することなく、自然にまかせていた。だから寿命もそれほど長くなかっちゃ。それはクロイスターで起きたゾイド熱の時に重なった部分がある。

 ただそれでも人間は人間ならではのものを持っている、ということだろう。他の生物とは超越した知能。その限りに現代において手に入れた科学。そしてこれからもどんどん発展して行くであろうもの。それに対して大きな問題提起の意味も持っている。言うまでもないかも知れないが。現代で抱えているのは地球温暖化や、石油の枯渇化、オゾン層の破壊。本作において一万年前に語られることは住めなくなった世界を意味する。それは遠い先の話だと、うかれているのは現代か。そして、本作と同じように一つになれない。結論を出せずにいる。本作においては、振り子は永遠に回り続けるという一つの事実を出してはいるが、それは結論とは違う。科学を手に入れた現代には、やはり果てしなく難しいテーマなのか。

 ただ、最後にアイリスが言っていたことは科学は悪いわけではないと言うことだ。あくまでも人間次第。そして、それは星が課した試練・・・。

 実際本作を通じて多くの事を知ってきたと思う。個人的にも。自分=主人公になっているからと、テーマが現代にも通じることが大きい。ゲームの中ではあるものも、どちらでもいいとは思うが(個人的には調和かな)プレイし終えたときに得たものはあるはず。ただゲームをやり終えたという実感だけでない、何かが。本作とLost Memoryとどちらが好きかと問われれば後者を選んでしまうかな。


written 2005/9/15

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