あお


ひそやかな坂道をのぼった先に
君の小さくて日当たりがいい家はあって

早歩きで歩く君に並んで
精一杯ブーツのかかとをならすと


世界がきらめく瞬間を見れる気がした



君が入れてくれる濃い目のコーヒーに
私はたくさんのミルクを入れて飲む

君はブラックを飲みながら、窓の奥を眺めてる

時々意地悪そうに全てを憎むような目を
私に向けて笑いながら



でも


君の中には風が吹いている
三月生まれの君の中から、暖かい春風の音がする


排他的な君の空間も
退廃的な音楽の好みも
声に出せない優しさも
素直になれない意固地さも


全部まぁるく包んでくれるような
あおいろの風が、吹き抜けている



ねぇ
今度勇気を出して誘うよ

『夕焼けを見に行かない?』




君はその意地の悪い笑顔を見せながら
めんどくさい、とかいいながら

私より早くスニーカーを履いて外に出てよ




そのとき吹き抜ける風の色も、きっと


Writer's Comment

今回は明確なイメージがある作品

陽のあたる坂道を
ただ歩きたいなぁ
君と


2007/12/8

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