ある種刹那的なもの


なくすものなんか何もないと
強がるばかりが私の特技だった


ねぇ私は
本当に君を守れてたかな



最後に君にだかれた夕方

君は
『帰らないで』と笑いながら言って

それでも
外の気配を読んで
暗いいろの傘を差し出したよね



私はあのころは
本当に何もこわくなかった



腕を組んで歩きながら二人でひとつの傘
君の左腕は
少しぬれてしまっていたけど


強がって笑って
いつだって君の手を引くのは私だった


君はいつも
ちいさないじわるを言って笑っていたのに


そうして
キスをくれたのに



私の特技はもうなくなったよ









君がいなくなったから


Writer's Comment

恐れもなさない感情

それは

きっと刹那


2006/9/23

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