三分間


短いため息を吐いて
私は君を心から消そうと
小さな誓いをたてた

長い坂道
走りだした赤い自転車
いつもより跳ね上がった寝癖の髪と
冬のはじめの高い空


あの夜君が言った
短いことばは誰にも教えない

あの夜私が思った
本当のことばは君にも教えない

かかえきれないヒミツを持ち続けるには
こんな通学鞄じゃ足りない


"だから私は君を消す"


何もかも
それでいいって
それしかないって


あの坂道の最後
大きな曲がり角をまがったら、何もかも

3、2、1





目を閉じた








「無理だよ」
つぶやいて並木道を抜ける




初めて君に出会った日と

同じにおいがした


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