笑う君と春の風


風がかわった時
確かに君は笑ったので

なんだか少し気まずい気がして
飲みかけの温い紅茶
あわてて飲んだ

いつまでも冬のままなわけはなくて
確実に色彩を得る町並みは
もうすっかり春のフリして笑う

春が好きな君はうれしそうだけど
君と手をつなぐ理由がなくなった僕としては
なんとなく悔しい気分

最後のおみやげに雪でも降らしてくんないかな

見上げた空は
今年初めての春色

君は茶色のコートを脱いで
うれしそうに笑ってる

君の笑顔がみれるなら
春も悪くないな
単純な思考回路で君を見つめたりして

笑う君はなんとなく
とても奔放でどこかへ行っちゃいそうで
僕はそっと手をつなぐ

君は優しく握り返す



『寒くなくなっても手をつなごう』




君は嬉しそうに笑った


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