最後の言葉。


「さよなら」って言葉、嫌いだった。
なんか、続きがないような気がして。
もう会えなさそうな。
そんな響きが、とてもいやだった。

そうよ。
私はあなたに一回も使わなかったわ。
冗談でも、言わなかった。
けれど。
あなたは私に一度だけ使った。

「じゃあね」でもなく。
「バイバイ」でもなく。

たった一回、心を深くえぐった言葉。
あなたの唇からこぼれた、永遠の―
さよなら。


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