顔に降りかかる雨


 なんとなく学校図書室に桐野夏生発見。乱歩賞作品は期待に裏切られることがよくあるのだが。本作もそうだったような気がする。

 主人公は父が探偵だった村野ミロ。ここから始まるシリーズ一作目だ。そのミロの友人、宇野(宇佐川)耀子が一億円を持って失踪。成瀬と組んで事件を追ううちに明るみになる複雑な事実。自分自身も被疑者である為必死で事件の真相を探る。

 ハードボイルドだからか。あんまりこう解説みたいに文章を並ばされて展開は序盤スローで飽きかけた。一回読むのを中断しようとも思った。話としてはまあまあ面白かったのだが。相次ぐ関係者の死と二転三転する事実。女性を描くのが上手い作家だとも聞いたのでその点は上手な心理描写。

 最終的に犯人がすごく身近にいることになるのだが。うーん。なんかショックを受けたなあ。ある程度筋は通っていたような気もするんだが。

 退屈させられながら読んだのであまり覚えてないな。再読する気もあんまりない。シリーズ二作目の「天使に見捨てられた夜」は持っているのだが。半年後ようやく読んだのが「OUT」と。「OUT」は無論面白かったんだけどね。


2004/5/24

長編

初版発行
1993/9(講談社)
1996/7(講談社文庫)

(1993)第39回江戸川乱歩賞受賞

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