同級生


 まあ、何かと面白かったので3時間ほど一気で読了してしまいました。年齢が近いというのもありますけど。

 同級生で野球部マネージャーの宮前由紀子は主人公、西原の子どもを身ごもったまま事故死した。その原因を作ったと思われる女教師も絞殺体で発見され、謎が深まっていく。その中で、西原は真相を探り始める。

 常にトントン拍子で進むので読みやすく、2〜3時間程度ぶっ続けで読んで読了した。読んでいる間は非常に面白かったと言える。複雑化していく事件。犯人当ての本格ものは飽きさせるところを知らない。トリックに至っては『放課後』同様に図でもあったほうが嬉しかったかな、と。

 ストーリーに関連するのは西原の人間関係。序盤で全て明かされたと言うわけではなく、終盤にとんでもないどんでん返しがある。それに、西原をバックアップする野球部エースやもう一人のマネージャー、天文部の女子部員の存在が魅力的。

 西原という存在に魅力があるかどうかは微妙だろう。序盤こそ視点を変えれば堂々としてかっこいいイメージではあるが。終盤に向かうにつれて結局は中途半端なやつなのかなあ、という気もした。気持ちの葛藤があるからとは言うのだが。最終的に天文部の女子部員である水村緋絽子に同情した。主人公に対しての感情移入は微妙かな。自業自得というのもあるし。異見はあるとは思うが。

 本格推理としてもやや物足りない感があった。しかし伏線をつなげていくのは巧い。基本的に読んで損は無いと思うのだが、どうだろう。こういうのが苦手な人は、お薦めできないが。


2004/2/12

長編

初版発行
1993/2(祥伝社)
1996/8(講談社文庫)

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